塔婆立ての古い金具が腐食して折れていましたので、ステンレス製の金具を作っていただき交換しました。
このお客様の金具は真鍮のような色でした。
昔からある共同墓地などに行きますと、まっ茶に錆びて痩せた金具をよく拝見いたします。
年代物の塔婆立ては、石の柱まで茶色く染まっていたりします。
鉄の金具は、ボルト止めになっていない場合が多く、交換の際には柱を据えなおす必要があります。
最近は、ほとんどステンレスの金具ですので、鉄に比べていつまでも長くご使用いただけます。
東福寺霊源院墓地に建つ永代供養墓で、ご納骨の立ち合いをさせていただきました。
ご納骨のお客様は、生前にご夫婦で見学にお越しになられて永代供養墓をお求めいただきました。
打ち合わせの中で、末期がんという事をお聞きいたしましたが、約2ヶ月が経ち完成したお墓をご覧いただきました際には、ずいぶん憔悴されている感じが致しました。
お亡くなりになられたご主人は、とてもスマートな感じで紳士的な応対をされる素敵な方でした。
影響を受けた私は、少しでも真似をしようと、一度考えてから行動しようと心がけるようになりましたが、育ちは急に変えることができない感じです。
ご納骨の際には、骨壺から袋にご遺骨を移し替えいたします。
どなた様も、事務的な感じを装いながら淡々とお骨を移し替えさせていただきますが、脆くなったお骨に触れた際には「安らかにお眠りください」という気持ちでいっぱいでした。
京都市南区西九条蔵王町11